技術紹介

フッ素樹脂コーティングの加工工程

フッ素樹脂コーティング加工は、お客様から商品をお預かりした後に、単に塗料を塗って出来上がりというわけではありません。
そこでフッ素樹脂コーティング加工のはじめからおわりまでをまとめてみました。

• 入庫・基本確認・加工指示

  素材

  

  お客様から加工依頼を頂いた商品が弊社倉庫内に入庫されます。 お預かりした商品（弊社内では「基材（きざい）」と呼ばれます。）の数量、外観、加工条件などを確認します。 問題なく加工できると判断でき次第、工場へ加工指示が出されます。

  ※この段階で、商品の状態や加工条件などに関して、再度ご連絡を差し上げることがあります。
  ※また、フライパンなどの食品器具以外の用途の商品も、もちろん承っております。

• 脱脂

  脱脂

  

  

  基材の表面に付着している油脂などを取り除くため、溶剤洗浄、または空焼きを行います。

• 下地処理

  下地処理

  

  

  基材とフッ素樹脂コーティング膜との接着性を向上させるために、ブラストや化成処理を行います。
  耐久性を高めるため、ブラスト後に金属やセラミック溶射を行うこともあります。

• コーティング

  コート

  

  

  

  エアスプレーまたは静電粉体スプレー・流動浸漬など、基材の材質や塗料の種類や目的にそい、コーティング方法や回数が異なります。

• 乾燥・焼成

  乾燥・焼成

  

  

  温度分布精度の高い焼成炉を使用してフッ素樹脂の焼き付けを行います。水性・溶剤性塗料は焼き付けの前に乾燥を行います。
  厚膜加工の場合は、コーティング→乾燥・焼成を数回繰り返します。

  ※焼成の際、基材は最高で400℃近くまで達します。
  ※400℃未満で、基材の変形などが生じる可能性がある場合は、弊社営業担当者にご相談ください。
  ※低温焼成タイプもあります。

• 検査・梱包・出荷

  検査

  

  

  お客様と弊社とで合意した仕様に基づき、外観の確認と物性機能の検査を行います。
  問題がなければ、梱包し、出荷します。

  ※なお、実際にお客様が商品をお使いになった際のコーティング膜の状況を研究所にて確認させていただくことがあります。より品質のよいフッ素樹脂加工を探究し、お客様のご依頼品に最高のコーティング膜を提供するのが目的ですので、是非ともご協力をお願い致します。